ウェルビーイング時代の探究の進め方 高校の新しい科目である、理数探究基礎や理数探究の目的をベースに、ウェルビーイング時代の探究の進め方につい考えていきましょう。
理数探究基礎は「基本的な技能」を、理数探究では「生徒が課題解決に向けて主体的に行動する」こととなっています。これらは、科学的な見方や考え方を通して、その現象に関する問いを立て、問題を発見し、課題を解決するための資質・能力を育成することが大切です。このためには、以下のことを踏まえて、探究をしていくことが求められます。
探究に必要なリテラシー(知識や技能)を身に着けることが必要です。
- 多角的、複合的な現象や事象を取り扱い、その中から本質的な探究(問いを立て、問題を発見し、課題を解決)することが必要です。このためには、科学的な力を駆使して探究する力を養い、創造的な力を高めていく必要があります。
- 様々な事象や課題に向き合いながら、粘り強く考え探究し、新たな価値を創造することが必要です。このためには、積極的に挑戦し、探究の流れを1度で終わらさず、何度も振り返り、試行錯誤し、繰り返しながら、考えや成果を評価し、改善すること、並びに、倫理的な態度を養うことで、探究の質を高めていくことが大切です。
- 成果に注目するのではなく、探究のプロセスや成果へのアプローチに関する、思考力、判断力、表現力の向上が必要となります。このために、科学的な見方・考え方を駆使し、多角的な分析をしながら、論理的に思考、判断、表現をし、探究の質を高めていくことが大切です。
リテラシーとしては、以下が求められます。
- 探究の意義についての理解
- 探究の過程についての理解
- 研究倫理についての理解
- 観察、実験、調査等についての基本的な技能
- 事象を分析するための基本的な技能
- 探究した結果をまとめ、発表するための基本的な技能
思考力、判断力、表現力としては、以下が求められます。
- 課題を設定するための基礎的な力。さらに、多角的、複合的に事象を捉え、課題を設定する力
- 科学的な見方、考え方、手法などを用いて、探究の過程を遂行する力
- 探究した結果をまとめ、適切に表現する力。さらに、探究の過程を整理し、成果などを適切に表現する力
具体的に扱うテーマとしては、以下が求められます。
- 自然事象(数学や理科も含む)、社会事象、先端科学(理工学や情報も含む)、学際的領域、自然環境、科学技術(理工学や情報も含む)、科学的事象(数学や理科も含む)があげられます。探究した後は、報告書や論文としてまとめることが必要です。そして、上記の学びを通して、リテラシー(知識や技能)、思考力、判断力、表現力等を身に着けることが大切です。
- これらの学びは、グループワークなどで協働しながら学び、成果を一緒にまとめることが大切です。また、グループだけではなく、個人が何をどれだけ学び身に着けたか、ということも大切です。
- 探究の質の向上のためには、探究のプロセスを振り返りながら、ディスカッションを通すことが大切です。
以上を踏まえながら、さらに、ウェルビーイング時代の探究に関し考え、理解を深めていただければと思います。
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