グッド・アンサー

1 高校時代編 (2) 引っ越し

小学6年生の夏休みの不思議体験から5年。僕は、高校2年生になっていた。

成績は下位で、早く大人になりたい、背伸びしたい、なんてことをいつも妄想していて、でも、地に足がつかない、周りから見れば、でくの坊のような感じになっていた。

典型的な反抗期でもあり、誰が悪い、制度が悪い、先生が悪い、ルールが悪い、自分は悪くない、みんなわかってくれない、という感じで、八つ当たりをしたり、マウントを取ったり、それは、酷い思春期だった。

当然、みんなからも、僕の悪口を言われ、避けていく感じだった。いじめというよりも、自ら、いじめられるようなことをしていたんだと思う。

ようするに、反抗期で、感情的で、プライドだけが高い人間だったんだと思う。

そんな中、大学受験もそろそろ考えなければならない高校1年生の2月、僕は、親と喧嘩し、家を飛び出してしまった。自分の人生を他人に左右されたくない、という思い、でも、自分は何もできない、という葛藤、そんな気持ちが、ぶつかり合って、親に反抗することしかできず、自分では何もできなくなってしまったんだと思う。

家を飛び出しても、所持金もわずかだし、クレジットカードがあるわけでもない。住むところもない。いわゆる、反抗期に起きたとっさの感情的な家出というやつで、両親もすぐに帰ってくるだろうと思っていたし、僕も、結局、そうせざるを得なかった。

そんなぶつかり合いもあり、村から高校に通うのも大変になってきたことから、村から引っ越しをし、高校を転校することになった。場所は、高校の都合、父親の仕事の都合もあり、空港に近い、例の「海の家」の辺りの町に住むことになった。

もう、11歳の夏休みのことは、うっすらした記憶になっていて、少し大人になっていたが、それはある意味、悪い方向の大人になってしまっていたような気がしていた。

ある意味、仮面をかぶった姿を演じながらも、反抗期で感情的でプライドが高いところとのぶつかり合いが生じ、自分で自分の感情をコントロールできない、しかし、仮面をかぶって、いい子でいなければならない、という面で、苦しい思いをしていたんだと思う。もちろん、仮面なんて、勝手に自分が作ったルールで、誰も周りは気にしていないし期待していないし、周りは、自分のことで精いっぱいなわけだけど。

でも、受験期にありがちな、マウントの取り合い、プライドからくる嘘や大げさな表現、自分はできるという根拠のない自信など、自分の性格をどんどん歪め、悪くしていった時期であったのは間違いない。もしかしたら、誰にでもある通過儀礼かもしれないが。

そんな中で、新しい町に引っ越しをすること、高校を転校することは、自分にとっては、生まれ変わるチャンス、リセットするチャンスだったということになると思う。

© 如花 康秀 2023-

1 高校時代編
(1) 出会い
(2) 引っ越し
(3) 再会
(4) 初登校
(5) 不良のリーダー
(6) カフェ
(7) 実力試験
(8) ゴールデンウイーク

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