グッド・アンサー

1 高校時代編 (3) 再会

どうにもこうにも、何もかもがうまくいかない状況ではあったが、リセットできる環境が整ったことで、少し、僕の気持ちは落ち着いたところだったと思う。

4月の新学期の前日、ぶらりと町を歩いてみた。「海の家」は、時期的にやっていなかった。思い出したように、あの岩場、神社に行ってみた。ケヤキの木は、残った方は、まだ生き残っていて、安心した。

しかし、あの時、なぜ、僕は助かったのか、それが不思議でたまらなかった。また、彼女は、あの後、どうなってしまったのか、も気になるところだった。

ただ、自分がいま生きていることに感謝し、神社でお祈りをした。そして、振り返ると、長い髪、麦わら帽子、白いワンピースの大人びた娘が、立っていた。

「お参りですか」

と聞かれた。

「はい。ここの町の人ですか」

私は、そう尋ねたが、彼女は、なにも答えず、二礼二拍一礼をした。

「僕は、哲也といいます。こちらの町に転校してきました。明日から、2年生で登校するんです。」

私は、自己紹介をした。また、一期一会になるかもしれないが、挨拶はしておこうと思った。

彼女も挨拶をしてくれた。

「私は、さやか。よろしくね。」

彼女は、そういうと、バイクにまたがり、去っていった。

© 如花 康秀 2023-

1 高校時代編
(1) 出会い
(2) 引っ越し
(3) 再会
(4) 初登校
(5) 不良のリーダー
(6) カフェ
(7) 実力試験
(8) ゴールデンウイーク

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